S22で使用していたゼルネアスのメモです
元々あったメモを構築記事に書き換えているので時系列が変になっているかもしれませんが許してください
構築経緯
おおまかに、気に入った一般枠の「ガオガエン+モロバレル」「スイクン+悪ウーラオス」に添える形でゼルネアスを採用しました
+(etc… ムゲンダイナのドット絵でか
そもそも「ガオガエン+モロバレル」が強いと感じたのはザシアン構築を使用している時で、猫騙しや威嚇を絡めたモロバレルの行動保証で後攻胞子をサポートし、捨て台詞での対面操作と合わせて優位な盤面に禁伝を着地させる動きがミラーマッチ含め多くのパーティに強いと感じていました。この投げ方は2019サンルールから一部愛用している人がいたと記憶しており、それがヒントとなりました
ここで禁伝枠に求められる要素が「積み技持ち」であると感じており、それはデバフや後攻催眠で作った盤面を最も有効に利用できるためです。具体的には、自分が試した中で身代わりや剣の舞ザシアン、ジオコンゼルネアス、メテオビームムゲンダイナがそれに該当します。単なる積み技だと瞑想カイオーガや悪巧みバドレックスなどがありますが、いずれも積んだからといってそのまま試合を決めれるほどとは感じなかったため、積まない運用に重きを置く方がしっくりきました
一般枠でのメタの周り方
←←
この選出をすると猫騙し持ち+ランドロスなどと対面した際、ガオガエン方向への猫騙し+身代わりを安定行動とさせてしまうため、これにリスクをつける目的で一般にスカーフ水ウーラオスの採用までがテンプレとも言えました。猫騙しを撃ったゴリランダーが盤面に残るとランドロス方向水流連打の引き先がいない場面も多く、ゴリランダー+ランドロスで猫+身代わりという動きに水ウーラオスの後投げで、事前に入っている威嚇と合わせてリスクをつける動きとなります
そういったこともあり自身も水ウーラオスを採用することも考えましたが、そもそもランドロスが身代わりを持ってないケースがあり、そうでなくともウーラオス引きをケア(or読み)してどちらかへの大地の力から入ってきた時、引き先の水ウーラオスが出落ちするケースも考えられました(これを耐えるADS振りウーラオスもまたありですが)。身代わりランドロスが重いことは伝説枠がザシアンやムゲンダイナであれば致命傷ですが、ゼルネアスであれば身代わりランドロスを通そうという選出をそもそも選択されにくいと考えたこともあり、また悪ウーラオスを採用してさえいれば図らずして相手のミスリードに期待できるとして、本構築では身代わりランドロスへの対抗策としては草結びバレル程度に留めておくこととしました
余談ですが前期結果を残したゴツメラティアス入りのザシアン構築は、上記のようなシチュエーションでウーラオスへの見えにくい引き先として優秀なほか、ゴツメダメージでウーラオスをグラスラ圏内、ザシアンを巨獣斬圏内に押し込むなどで"ザシアンミラー"を意識された採用だと認識しております。ミラーマッチではランドロスを通した方が勝てるというのが定石の1つですが、ラティアス自身がランドロスに強いことや、サイドチェンジで水ウーラオスからランドロスを守れることで、相手のランドロスは通さず一方的にこちらのランドロスを通せるよう考えて組まれていそうです
またラティアス単体がザシアン構築の課題とも言えたグラードン入りにも刺さったり、(実際に出しているかはわかりませんが)オーガ系統に出しても悪くなさそうなので補完としての役割も十分に果たしてくれます。一般的な身代わりランド対策枠である水ウーラオスを採用する必要がないことで余ったリソースをスイクンに割けるため、他対面(黒バドやオーガ入り)への勝率も確保できているように見えます。あくまで自分の解釈ですがそれでも完成度が高く見えるほど良くできた構築だと感じます
悪ウーラオスの特徴として引いて対処することが困難という点から、相手に対面的に動くよう誘導しつつ凍える風やバークアウトで後続に繋ぐ汎用選出です。最も大きな強みとして、相手視点想定しにくい選出かつガエンバレル選出が不能な対黒バド、対オーガでの性能が挙げられます
vs
例えば対黒バドでコジョバドvs悪ウーラスイクンの対面ができた時に、相手が持てる選択肢が〔インファ+アストラルビット、インファ+身代わり(守る)、猫+アストラルビット、猫+身代わり…〕というように、コジョンド側に最低でもウーラオスの襷潰し以上の対処を強制させることができます。必然的に凍える風+守るが安定となり、黒バドに身代わりを張られていた場合でもインファでコジョンドを縛った状態、かつバークアウトが貫通することから、有利状況が作れています。身代わりを押されていなければ一層主導権を握ることができ、そのまま勝てる試合が大抵です
対オーガトルネについても同様に、どちらも一定以上の役割遂行を保証されているため場づくりと削りを同時に行える優秀な先発として機能します
ガエンバレル投げが利かない構築に悪ウーラスイクンを、悪ウーラスイクン投げが利かない構築にガエンバレルで投げるという選出単位で補完できると考えたことが、水ウーラオスを捨て置いて悪ウーラオスを採用した背景となっています
またこの先発がそれぞれサイクル的、対面的な別々の性質を持ちながらも、どちらも場作りに適しているという点がゼルネアスとの噛み合いを見せています。むしろガエンバレル+悪ウーラスイクンから組み始めた時に、ガエンバレルの項で述べたように、ザシアン、ムゲンダイナでは被選出率の高い身代わりランドロスが重くなるため、消去法でゼルネアスしか残らないといった側面もあります
このように2パターン以上の基本先発を主体に、どの禁伝を添えても構築として機能するほど一般枠だけで概ね対応できるような構築を目指し、最終的にこの並びに最も噛み合った禁伝としてゼルネアスが採用された経緯がありました
最後の1枠に採用されたランドロスの採用理由については個体解説の方で触れます
構築概要
先発で場づくりをし、様子を見て着地させたゼルネアスでジオコントロールする
先発ゼルネでの猫ジオコン、怒りの粉ジオコンなどは相手も想定解を持っていることが多く、この構築はその影響を受けにくいことが強みと言えます
個体解説
ゼルネアス@パワフルハーブ
控えめ H252 B4 C188 D28 S36
ムンフォ/身代わり/ジオコン/守る
場を整えてから着地させるコンセプトで組んだため、「積まずに強いCS」ではなく「強引に積めるHB」でもなく「積んだ状態で最も強いHC」で採用
ここまで耐久に降ると、身代わりがモロバレルのクリアスモッグを最高乱数以外で耐えるため、技構成に左右されず身代わりを安定行動にできる。構築的にバレルの隣を眠らせた後に着地させることが多く、身代わりの採用は必須。というか、ゼルネアスを使って勝ちたいなら身代わり持ち以外は舞台にも立てないと感じたくらいでした
Sはジオコン後に準速スカーフウーラオス、黒バド、ザシアンなど主要なポケモンは抜くことができる。また副産物として、行動順がスカーフランドロス>ゼルネアスとなり、この並びでザシアンに大地+ムンフォ集中すると、大地を耐えてくる耐久ザシアンは集中込みで落とすことができ、大地で落ちる無振りザシアンなら隣にムーンフォースを当てれるという構造になるが、マジカルシャインがあるとよりいい気もします
こご風で準速ムゲンダイナやエルフーン、追い風(ジオコン)込最速スカーフウーラオスを抜ける123「のランドロス等を抜くために」124
ガオガエン@防塵ゴーグル
呑気 H244 B252 D12 S最遅
フレドラ/バクア→吠えるor地獄突き/猫騙し/捨て台詞
ゼルネアス採用に伴ってモロバレルの被選出率が異様に高くなり、胞子の撃ち合いから始まる試合も少なくなかった。そこに有利を取れる防塵ゴーグルだったが、今ではそれ以外が考えられないほどに噛み合いました
配分はザシアンとその取り巻きを強く意識してHB。コジョンドのインファを耐えるBD振り分けが流行っているようですが、実際にその調整が生きる展開が少なくとも自分の構築では起こり得ないと思っており、Bを振り切ることでカイリューの鉢巻馬鹿力、マンムーの珠10万馬力などガエン破壊目的の技を耐える乱数がかなり変動し逆に咎めることができるほか、水ウーラオスの水流連打や特化インファイトでの生存率、サイクルの中で疲弊しても簡単にザシアンの格闘技や白バドの地面技に縛られない点が強く、特化以外考えられません。環境的にもDに振るメリットがあやふやなためB特化が強いと思います
バークアウトでなく地獄突きだと黒バドへの詰め駒としてより強かったり吠えるバクア捨て台詞を止めるのにも役立ちますが、コンセプト上場を整えてからゼルネアスを着地させるためバークアウトを優先。対ゼルネアスや蝶舞ガモスでの起点回避で重宝しました。吠えるなども候補で、好みでもいい気がします
モロバレル@オッカの実
図太い H252 B252 D4
草結び/怒りの粉/キノコの胞子/守る→花粉団子
元々身代わり対抗技兼汎用打点としてイカサマを持たせていたが、威嚇を入れてしまうとランドロスやザシアンの身代わりを壊せなくなってしまい、前者はガオガエン+モロバレルの選出を多用する以上想定しなくてはならないし、後者は威嚇を入れずザシアンを自由に行動させているシチュエーションをそもそも避けるべきと考えたことから草結びに変更。ランドロスの身代わりを安定して破壊できるほか、課題となっていた耐久水〔スイクン、ミロカロス、レヒレ〕への削り性能が向上したのがかなり良かったです
グラードン、エンテイ入りに選出することから持ち物はオッカの実確定。胞子の一貫を切るために草タイプ+ゴーグルガオガエンの並びを作られることが多々あるが、この時ガオガエンが引くことに胞子のリスクがあるためフレアドライブで居座られることが多く、その際のHBオッカの居座り力が強いと感じます
花粉団子は捨て台詞+花粉団子の動きで削れていたゼルネアスやスイクンを安定的に回復させれる動きが強く、ガオガエンの回復ソースとしてもかなり重要
ウーラオス@気合の襷
陽気 A252 B4 S252
暗黒強打/インファイト/不意打ち/守る
汎用先発兼格闘打点
ガエンとバレルの間に挟む配置にすることで水ウーラオスを連想させることができた…?
対黒バドやトリル系統、ビート系統へとりあえず投げやすい初手要員として優秀
範囲的に不足しているドータクンなどに刺さり、要塞系で簡単に詰まなくなるのが本当に偉い
スイクン@突撃チョッキ
穏やか H252 D196 S60
熱湯/絶対零度/凍える風/バークアウト
威嚇や猫騙しのためにガオガエンに引く、怒りの粉をするためにモロバレルに引く、というように目的を持った引き先にするには遂行速度に欠けるため、サイクル選出に交える場合でも基本的には先発で出す
凍える風で化身ランドロスを中心に諸々抜くためにS113
元々ミラーで負けたくなかったためゴーグル吠える型だったが、蓋を開ければあまりに使用機会がないことと、選出率の高いガオガエンにゴーグルを譲った方が数多のバレル入り構築に勝ちを拾えるという判断で変更。その後残飯吠える→残飯手助け→チョッキ冷凍ビーム→チョッキ絶対零度の流れで現在の型に。最終的に決め手となったのはチョッキでの黒バド系統、オーガ系統(特に初手エレキ)、ゼルネアス単体への遂行力向上。絶対零度は構築的に詰んでいたネクロレヒレなどのレヒレ入りトリルサイクルを筆頭に、スイクンの腐りやすさに甘えた長ったるいサイクルを黙らせるために採用。2割は3割と違って全然当たりませんが、辛抱強く試行回数を稼いで堅実に当てにいきましょう。モロバレルに花粉団子があるともっと撃てます
余談として、特性パッチ入手があまりにだるくてしばらくプレッシャー個体で代用していたところ、ツンデツンデの雪崩で怯んで負けてしまい泣く泣くダイマックスアドベンチャーを一人で周回しました
臆病 H4 C252 S252
大地の力/ヘドロ爆弾/草結び/ストーンエッジ
①ツンデツンデ、ウツロイド、エンテイ、ザシアンなどを仮想敵とし、ゼルネアスで届かない打点を補強する、②主に対グラードンにおいて致命的であった地面の一貫を切りガオガエンの着地を安定させる、という2点から補完として採用されたラスト1枠
スカーフである理由は、ゼルネアスから展開した時に隣に並んですぐ仕事ができる状態であること(珠だとザシアンに縛られ択が発生してしまうため)。他にウツロイド、スカーフエンテイを縛ることができ、ムゲンダイナ、スカーフウーラオスに縛られないのが強い
サブウェポンはゴリランダーに通るヘド爆、グラードンや耐久水への草結び、蝶舞ウルガモスを咎めるストーンエッジ。他に蜻蛉返りが候補だが、先発要員ではなくスイーパーとしての役割を重視して技範囲を広げました
対面のスカーフエンテイやスカーフウーラオスへの動きが濁るのを嫌った臆病最速
臆病かつ珠でないことで、無振りザシアンにも低乱数を引くと耐えられてしまうなど火力不足が目立ったものの、控えめにしても耐久振りザシアンを落とせるようになるわけでもないため、基本的には前述したゼルネアスと集中する動きで対応する。ザシアン視点ではどちらの身代わりを考えてもスカーフランドをケアする余裕がなく、そうでない限り守るなどの択を持たないため、少なくとも守られてアドが稼がれることはない
選出
・対ザシアン(微有利)
ガエンバレル+ランドゼルネ
基本的な目標は胞子と捨て台詞で盤面を作ってジオコン、捨て台詞もしくは怒りの粉で切り横にランドロスを並べる
身代わりランド選出段階でわかりやすいので草結びで割りに行く。身代わりザシアンはやや重いが、上手く対面を作られて強い状態で身代わりを残されても割れればランドロスで縛れていることが多いため処理してからゼルネアスでの詰めの勝ち筋が残る
ザシアンへの胞子は基本的に通らない。常に威嚇や捨て台詞でのデバフが入るようにし身代わりを押されていても弱い状態になるようにする
・対コジョバド(微有利)
コジョバドなら守るこご風から入る。その後黒バドを温存したがる相手が多いため、ガオガエンを選出している場合はコジョンドを処理してガオガエンで詰め。ランドロスを選出している場合は黒バドを優先して処理しに行くことも多いが、だいたい引かれるのでどのみちコジョンドを殴ってることが多い
αの枠にはツンデツンデ入りやウツロイド入りに詰まないようランドロスを、ゴリランダー入りには初手の出し負けをケアできるガオガエンを選出したいと感じることが多い
コジョンド不在の黒バドビート/スタンにも結局このように投げることが多いが、エレキウーラオスみたいな投げ方をされるとかなり渋いので注意
・対オーガトルネ(不利)
凍える風+潮吹きで行動できず悪ラオスが死ぬ事態をケアして守る+こご風から入ることが多かったが、全然されないので途中から割り切って暗黒強打してた。バークアウトを撒き散らし、死に出しのゼルネアスで制圧する
中速サイクルのオーガ構築には取り巻きに合わせて選出を変更するが、ゼルネアスの通りが良くこちらの方が勝ちやすい
ゴリランダーアマージョ両採用はしんどい
・対ミラー(微有利)
スイクンバレル+ガエンゼルネ多め
相手の初手ゼルネはモロバレルでの牽制、身代わりや指などでそれが叶わない場合では複数回バークアウトを当てて腐らせ、こちらのゼルネアスを一方的に通すのが狙い
初手ゼルネでなくゴリランダーやモロバレルを見た場合、スイクン側からガオガエンを投げ胞子捨て台詞での場づくりに切り替える
ランドガモス両方いると同時対応が難しくかなり苦戦するが、他は全面的にいける
舞ガモスもだるい。ガエンに吠えるがあると楽
・対グラードン(微有利)
ランドバレル+ガエンゼルネ
スカーフエンテイを大地で潰しにいく。そうでなければ、ランドロス側をガエンに引いて裏に温存し、胞子捨て台詞で場作りに徹することが多い
スカーフが比較的想定されにくく、かつ身代わりの可能性を考慮して居座ってくれるスカーフエンテイがわりと多いので、通ればそのままイージーウィンできる。バレルのオッカも刺さりやすい
基本的にスイクンが強いマッチアップ。初手にゼルネアスやウーラオスで雑に削りを入れ、トリックルームをガオガエンやバークアウトを駆使して枯らす。対面次第でゼルネアスの身代わりを残し、トリル中も貪欲に負荷をかけに行くことも重要
ボディプレ持ちはガオガエンで受けにくいことから、ツンデツンデを優先的に熱湯で焼きに行く。焼けずとも後々ゼルネアスで縛れるよう削るのが大事
パルキアや月ネクロ構築に見られるトリル禁伝+ガオガエン+モロバレル+ゴーグルツンデツンデの並びがやや厳しい。胞子の一環を切るにはガオガエンとモロバレルを同時選出する必要があるが、そうなると選出枠的にツンデツンデが重くなり、同時対応の難しいトリックルーム持ちが2匹以上いることで2回以上トリックルームを貼られることもわりとある
今期少し数を増やした日ネクロレヒレのような構築はスイクンの処理速度が遅いので、ガオガエンを慎重に使わないとサンダーに崩される点を注意。零度の宛先としては最優先でネクロを潰してゼルネアスを通す、次点でレヒレを落として胞子の一貫をつくりスイクンを長生きさせる