【剣盾ダブル】ゼルネアスメモ【ダイマなし竜王戦ルール】
S22で使用していたゼルネアスのメモです
元々あったメモを構築記事に書き換えているので時系列が変になっているかもしれませんが許してください
構築経緯
おおまかに、気に入った一般枠の「ガオガエン+モロバレル」「スイクン+悪ウーラオス」に添える形でゼルネアスを採用しました
+(etc… ムゲンダイナのドット絵でか
そもそも「ガオガエン+モロバレル」が強いと感じたのはザシアン構築を使用している時で、猫騙しや威嚇を絡めたモロバレルの行動保証で後攻胞子をサポートし、捨て台詞での対面操作と合わせて優位な盤面に禁伝を着地させる動きがミラーマッチ含め多くのパーティに強いと感じていました。この投げ方は2019サンルールから一部愛用している人がいたと記憶しており、それがヒントとなりました
ここで禁伝枠に求められる要素が「積み技持ち」であると感じており、それはデバフや後攻催眠で作った盤面を最も有効に利用できるためです。具体的には、自分が試した中で身代わりや剣の舞ザシアン、ジオコンゼルネアス、メテオビームムゲンダイナがそれに該当します。単なる積み技だと瞑想カイオーガや悪巧みバドレックスなどがありますが、いずれも積んだからといってそのまま試合を決めれるほどとは感じなかったため、積まない運用に重きを置く方がしっくりきました
一般枠でのメタの周り方
←←
この選出をすると猫騙し持ち+ランドロスなどと対面した際、ガオガエン方向への猫騙し+身代わりを安定行動とさせてしまうため、これにリスクをつける目的で一般にスカーフ水ウーラオスの採用までがテンプレとも言えました。猫騙しを撃ったゴリランダーが盤面に残るとランドロス方向水流連打の引き先がいない場面も多く、ゴリランダー+ランドロスで猫+身代わりという動きに水ウーラオスの後投げで、事前に入っている威嚇と合わせてリスクをつける動きとなります
そういったこともあり自身も水ウーラオスを採用することも考えましたが、そもそもランドロスが身代わりを持ってないケースがあり、そうでなくともウーラオス引きをケア(or読み)してどちらかへの大地の力から入ってきた時、引き先の水ウーラオスが出落ちするケースも考えられました(これを耐えるADS振りウーラオスもまたありですが)。身代わりランドロスが重いことは伝説枠がザシアンやムゲンダイナであれば致命傷ですが、ゼルネアスであれば身代わりランドロスを通そうという選出をそもそも選択されにくいと考えたこともあり、また悪ウーラオスを採用してさえいれば図らずして相手のミスリードに期待できるとして、本構築では身代わりランドロスへの対抗策としては草結びバレル程度に留めておくこととしました
余談ですが前期結果を残したゴツメラティアス入りのザシアン構築は、上記のようなシチュエーションでウーラオスへの見えにくい引き先として優秀なほか、ゴツメダメージでウーラオスをグラスラ圏内、ザシアンを巨獣斬圏内に押し込むなどで"ザシアンミラー"を意識された採用だと認識しております。ミラーマッチではランドロスを通した方が勝てるというのが定石の1つですが、ラティアス自身がランドロスに強いことや、サイドチェンジで水ウーラオスからランドロスを守れることで、相手のランドロスは通さず一方的にこちらのランドロスを通せるよう考えて組まれていそうです
またラティアス単体がザシアン構築の課題とも言えたグラードン入りにも刺さったり、(実際に出しているかはわかりませんが)オーガ系統に出しても悪くなさそうなので補完としての役割も十分に果たしてくれます。一般的な身代わりランド対策枠である水ウーラオスを採用する必要がないことで余ったリソースをスイクンに割けるため、他対面(黒バドやオーガ入り)への勝率も確保できているように見えます。あくまで自分の解釈ですがそれでも完成度が高く見えるほど良くできた構築だと感じます
悪ウーラオスの特徴として引いて対処することが困難という点から、相手に対面的に動くよう誘導しつつ凍える風やバークアウトで後続に繋ぐ汎用選出です。最も大きな強みとして、相手視点想定しにくい選出かつガエンバレル選出が不能な対黒バド、対オーガでの性能が挙げられます
vs
例えば対黒バドでコジョバドvs悪ウーラスイクンの対面ができた時に、相手が持てる選択肢が〔インファ+アストラルビット、インファ+身代わり(守る)、猫+アストラルビット、猫+身代わり…〕というように、コジョンド側に最低でもウーラオスの襷潰し以上の対処を強制させることができます。必然的に凍える風+守るが安定となり、黒バドに身代わりを張られていた場合でもインファでコジョンドを縛った状態、かつバークアウトが貫通することから、有利状況が作れています。身代わりを押されていなければ一層主導権を握ることができ、そのまま勝てる試合が大抵です
対オーガトルネについても同様に、どちらも一定以上の役割遂行を保証されているため場づくりと削りを同時に行える優秀な先発として機能します
ガエンバレル投げが利かない構築に悪ウーラスイクンを、悪ウーラスイクン投げが利かない構築にガエンバレルで投げるという選出単位で補完できると考えたことが、水ウーラオスを捨て置いて悪ウーラオスを採用した背景となっています
またこの先発がそれぞれサイクル的、対面的な別々の性質を持ちながらも、どちらも場作りに適しているという点がゼルネアスとの噛み合いを見せています。むしろガエンバレル+悪ウーラスイクンから組み始めた時に、ガエンバレルの項で述べたように、ザシアン、ムゲンダイナでは被選出率の高い身代わりランドロスが重くなるため、消去法でゼルネアスしか残らないといった側面もあります
このように2パターン以上の基本先発を主体に、どの禁伝を添えても構築として機能するほど一般枠だけで概ね対応できるような構築を目指し、最終的にこの並びに最も噛み合った禁伝としてゼルネアスが採用された経緯がありました
最後の1枠に採用されたランドロスの採用理由については個体解説の方で触れます
構築概要
先発で場づくりをし、様子を見て着地させたゼルネアスでジオコントロールする
先発ゼルネでの猫ジオコン、怒りの粉ジオコンなどは相手も想定解を持っていることが多く、この構築はその影響を受けにくいことが強みと言えます
個体解説
ゼルネアス@パワフルハーブ
控えめ H252 B4 C188 D28 S36
ムンフォ/身代わり/ジオコン/守る
場を整えてから着地させるコンセプトで組んだため、「積まずに強いCS」ではなく「強引に積めるHB」でもなく「積んだ状態で最も強いHC」で採用
ここまで耐久に降ると、身代わりがモロバレルのクリアスモッグを最高乱数以外で耐えるため、技構成に左右されず身代わりを安定行動にできる。構築的にバレルの隣を眠らせた後に着地させることが多く、身代わりの採用は必須。というか、ゼルネアスを使って勝ちたいなら身代わり持ち以外は舞台にも立てないと感じたくらいでした
Sはジオコン後に準速スカーフウーラオス、黒バド、ザシアンなど主要なポケモンは抜くことができる。また副産物として、行動順がスカーフランドロス>ゼルネアスとなり、この並びでザシアンに大地+ムンフォ集中すると、大地を耐えてくる耐久ザシアンは集中込みで落とすことができ、大地で落ちる無振りザシアンなら隣にムーンフォースを当てれるという構造になるが、マジカルシャインがあるとよりいい気もします
こご風で準速ムゲンダイナやエルフーン、追い風(ジオコン)込最速スカーフウーラオスを抜ける123「のランドロス等を抜くために」124
ガオガエン@防塵ゴーグル
呑気 H244 B252 D12 S最遅
フレドラ/バクア→吠えるor地獄突き/猫騙し/捨て台詞
ゼルネアス採用に伴ってモロバレルの被選出率が異様に高くなり、胞子の撃ち合いから始まる試合も少なくなかった。そこに有利を取れる防塵ゴーグルだったが、今ではそれ以外が考えられないほどに噛み合いました
配分はザシアンとその取り巻きを強く意識してHB。コジョンドのインファを耐えるBD振り分けが流行っているようですが、実際にその調整が生きる展開が少なくとも自分の構築では起こり得ないと思っており、Bを振り切ることでカイリューの鉢巻馬鹿力、マンムーの珠10万馬力などガエン破壊目的の技を耐える乱数がかなり変動し逆に咎めることができるほか、水ウーラオスの水流連打や特化インファイトでの生存率、サイクルの中で疲弊しても簡単にザシアンの格闘技や白バドの地面技に縛られない点が強く、特化以外考えられません。環境的にもDに振るメリットがあやふやなためB特化が強いと思います
バークアウトでなく地獄突きだと黒バドへの詰め駒としてより強かったり吠えるバクア捨て台詞を止めるのにも役立ちますが、コンセプト上場を整えてからゼルネアスを着地させるためバークアウトを優先。対ゼルネアスや蝶舞ガモスでの起点回避で重宝しました。吠えるなども候補で、好みでもいい気がします
モロバレル@オッカの実
図太い H252 B252 D4
草結び/怒りの粉/キノコの胞子/守る→花粉団子
元々身代わり対抗技兼汎用打点としてイカサマを持たせていたが、威嚇を入れてしまうとランドロスやザシアンの身代わりを壊せなくなってしまい、前者はガオガエン+モロバレルの選出を多用する以上想定しなくてはならないし、後者は威嚇を入れずザシアンを自由に行動させているシチュエーションをそもそも避けるべきと考えたことから草結びに変更。ランドロスの身代わりを安定して破壊できるほか、課題となっていた耐久水〔スイクン、ミロカロス、レヒレ〕への削り性能が向上したのがかなり良かったです
グラードン、エンテイ入りに選出することから持ち物はオッカの実確定。胞子の一貫を切るために草タイプ+ゴーグルガオガエンの並びを作られることが多々あるが、この時ガオガエンが引くことに胞子のリスクがあるためフレアドライブで居座られることが多く、その際のHBオッカの居座り力が強いと感じます
花粉団子は捨て台詞+花粉団子の動きで削れていたゼルネアスやスイクンを安定的に回復させれる動きが強く、ガオガエンの回復ソースとしてもかなり重要
ウーラオス@気合の襷
陽気 A252 B4 S252
暗黒強打/インファイト/不意打ち/守る
汎用先発兼格闘打点
ガエンとバレルの間に挟む配置にすることで水ウーラオスを連想させることができた…?
対黒バドやトリル系統、ビート系統へとりあえず投げやすい初手要員として優秀
範囲的に不足しているドータクンなどに刺さり、要塞系で簡単に詰まなくなるのが本当に偉い
スイクン@突撃チョッキ
穏やか H252 D196 S60
熱湯/絶対零度/凍える風/バークアウト
威嚇や猫騙しのためにガオガエンに引く、怒りの粉をするためにモロバレルに引く、というように目的を持った引き先にするには遂行速度に欠けるため、サイクル選出に交える場合でも基本的には先発で出す
凍える風で化身ランドロスを中心に諸々抜くためにS113
元々ミラーで負けたくなかったためゴーグル吠える型だったが、蓋を開ければあまりに使用機会がないことと、選出率の高いガオガエンにゴーグルを譲った方が数多のバレル入り構築に勝ちを拾えるという判断で変更。その後残飯吠える→残飯手助け→チョッキ冷凍ビーム→チョッキ絶対零度の流れで現在の型に。最終的に決め手となったのはチョッキでの黒バド系統、オーガ系統(特に初手エレキ)、ゼルネアス単体への遂行力向上。絶対零度は構築的に詰んでいたネクロレヒレなどのレヒレ入りトリルサイクルを筆頭に、スイクンの腐りやすさに甘えた長ったるいサイクルを黙らせるために採用。2割は3割と違って全然当たりませんが、辛抱強く試行回数を稼いで堅実に当てにいきましょう。モロバレルに花粉団子があるともっと撃てます
余談として、特性パッチ入手があまりにだるくてしばらくプレッシャー個体で代用していたところ、ツンデツンデの雪崩で怯んで負けてしまい泣く泣くダイマックスアドベンチャーを一人で周回しました
臆病 H4 C252 S252
大地の力/ヘドロ爆弾/草結び/ストーンエッジ
①ツンデツンデ、ウツロイド、エンテイ、ザシアンなどを仮想敵とし、ゼルネアスで届かない打点を補強する、②主に対グラードンにおいて致命的であった地面の一貫を切りガオガエンの着地を安定させる、という2点から補完として採用されたラスト1枠
スカーフである理由は、ゼルネアスから展開した時に隣に並んですぐ仕事ができる状態であること(珠だとザシアンに縛られ択が発生してしまうため)。他にウツロイド、スカーフエンテイを縛ることができ、ムゲンダイナ、スカーフウーラオスに縛られないのが強い
サブウェポンはゴリランダーに通るヘド爆、グラードンや耐久水への草結び、蝶舞ウルガモスを咎めるストーンエッジ。他に蜻蛉返りが候補だが、先発要員ではなくスイーパーとしての役割を重視して技範囲を広げました
対面のスカーフエンテイやスカーフウーラオスへの動きが濁るのを嫌った臆病最速
臆病かつ珠でないことで、無振りザシアンにも低乱数を引くと耐えられてしまうなど火力不足が目立ったものの、控えめにしても耐久振りザシアンを落とせるようになるわけでもないため、基本的には前述したゼルネアスと集中する動きで対応する。ザシアン視点ではどちらの身代わりを考えてもスカーフランドをケアする余裕がなく、そうでない限り守るなどの択を持たないため、少なくとも守られてアドが稼がれることはない
選出
・対ザシアン(微有利)
ガエンバレル+ランドゼルネ
基本的な目標は胞子と捨て台詞で盤面を作ってジオコン、捨て台詞もしくは怒りの粉で切り横にランドロスを並べる
身代わりランド選出段階でわかりやすいので草結びで割りに行く。身代わりザシアンはやや重いが、上手く対面を作られて強い状態で身代わりを残されても割れればランドロスで縛れていることが多いため処理してからゼルネアスでの詰めの勝ち筋が残る
ザシアンへの胞子は基本的に通らない。常に威嚇や捨て台詞でのデバフが入るようにし身代わりを押されていても弱い状態になるようにする
・対コジョバド(微有利)
コジョバドなら守るこご風から入る。その後黒バドを温存したがる相手が多いため、ガオガエンを選出している場合はコジョンドを処理してガオガエンで詰め。ランドロスを選出している場合は黒バドを優先して処理しに行くことも多いが、だいたい引かれるのでどのみちコジョンドを殴ってることが多い
αの枠にはツンデツンデ入りやウツロイド入りに詰まないようランドロスを、ゴリランダー入りには初手の出し負けをケアできるガオガエンを選出したいと感じることが多い
コジョンド不在の黒バドビート/スタンにも結局このように投げることが多いが、エレキウーラオスみたいな投げ方をされるとかなり渋いので注意
・対オーガトルネ(不利)
凍える風+潮吹きで行動できず悪ラオスが死ぬ事態をケアして守る+こご風から入ることが多かったが、全然されないので途中から割り切って暗黒強打してた。バークアウトを撒き散らし、死に出しのゼルネアスで制圧する
中速サイクルのオーガ構築には取り巻きに合わせて選出を変更するが、ゼルネアスの通りが良くこちらの方が勝ちやすい
ゴリランダーアマージョ両採用はしんどい
・対ミラー(微有利)
スイクンバレル+ガエンゼルネ多め
相手の初手ゼルネはモロバレルでの牽制、身代わりや指などでそれが叶わない場合では複数回バークアウトを当てて腐らせ、こちらのゼルネアスを一方的に通すのが狙い
初手ゼルネでなくゴリランダーやモロバレルを見た場合、スイクン側からガオガエンを投げ胞子捨て台詞での場づくりに切り替える
ランドガモス両方いると同時対応が難しくかなり苦戦するが、他は全面的にいける
舞ガモスもだるい。ガエンに吠えるがあると楽
・対グラードン(微有利)
ランドバレル+ガエンゼルネ
スカーフエンテイを大地で潰しにいく。そうでなければ、ランドロス側をガエンに引いて裏に温存し、胞子捨て台詞で場作りに徹することが多い
スカーフが比較的想定されにくく、かつ身代わりの可能性を考慮して居座ってくれるスカーフエンテイがわりと多いので、通ればそのままイージーウィンできる。バレルのオッカも刺さりやすい
基本的にスイクンが強いマッチアップ。初手にゼルネアスやウーラオスで雑に削りを入れ、トリックルームをガオガエンやバークアウトを駆使して枯らす。対面次第でゼルネアスの身代わりを残し、トリル中も貪欲に負荷をかけに行くことも重要
ボディプレ持ちはガオガエンで受けにくいことから、ツンデツンデを優先的に熱湯で焼きに行く。焼けずとも後々ゼルネアスで縛れるよう削るのが大事
パルキアや月ネクロ構築に見られるトリル禁伝+ガオガエン+モロバレル+ゴーグルツンデツンデの並びがやや厳しい。胞子の一環を切るにはガオガエンとモロバレルを同時選出する必要があるが、そうなると選出枠的にツンデツンデが重くなり、同時対応の難しいトリックルーム持ちが2匹以上いることで2回以上トリックルームを貼られることもわりとある
今期少し数を増やした日ネクロレヒレのような構築はスイクンの処理速度が遅いので、ガオガエンを慎重に使わないとサンダーに崩される点を注意。零度の宛先としては最優先でネクロを潰してゼルネアスを通す、次点でレヒレを落として胞子の一貫をつくりスイクンを長生きさせる
【剣盾ダブル】先行ダイマトゲキッススタンダード【鎧/雪原解禁前】
お久しぶりです。くまです
ここ最近はやや穿った構築を使用していましたが、今回は久しぶりに使用感、戦績共に満足できるスタンダードを組めたので公開します
スタンダードでありながら筋の通ったコンセプトと、ギミックやシナジーを綺麗な形で組み込めたと感じているので、ぜひ最後までお読みください
構築経緯
・強いムーブを組み込む(構築の最大値と立ち回りにおける目標を設定する)
・偉い構築、つまり選出択や構築相性による不利を出来る限り減らした構築にする
の2点を意識しました
①強いムーブを組み込む
+
「脱出ロンゲで壁を貼りながらトゲキッスでダイジェットをし、脱出先のとぐろミロカロスにバフをかける動きが強い」という話を耳にし、弱点保険トゲキッスとミロカロスが共に壁とシナジーがあり、動きが具体的かつ実際に強そうだと感じたので興味を惹かれたこと、
()++
また、S2にふるほわさんが使用していた構築「三幽獄炎武神」をINCで実際に使用され、バンドリ視点からリザードン+襷ドリュウズ+ローブシンの並びが強いと感じ、これがリザードンでなくトゲキッスでも成り立つと感じたため、これらを同時に実現した並びを構築に始点としました
②対バンドリにおける選出択の回避
【///】
このリザードン+襷ドリュウズ+ローブシンについて具体的に偉いと感じた点として、バンドリにおける複数の選出に対応可能で選出択を作らず、高い勝率を実現できるという点があります
バンドリと一括りにしても並びから初手を推測するのは難しく、有名なものでもドリュ+キッスの剣舞、ドラパルト+トゲキッスの竜の舞(竜の舞でない場合でも強い)、バンギラス+ドリュウズ、水ロトム+トゲキッスなどが考えられるでしょう。バンドリはこのように並びだけで型と選出を把握することがきわめて困難であり、全てを同時にケアする難易度の高さから評価が高いパーティでもあります
しかし、リザードン+ドリュウズの先発はこのバンドリに対し、広い範囲で出し負けを防ぐことができます
例えば、ドリュ+トゲキッスの場合地震でこの指止まれに妨害されずドリュウズを殴れるため剣の舞を阻止することができますし、
水ロトム+トゲキッスも同様ドリュウズが型破りであるため地震でサイチェン択を避けることができます
ドラパルト+トゲキッスに対してはトゲキッスを処理したのちローブシンで指に妨害される心配なく裏のバンドリに圧力をかける動きが可能ですし、
バンギラス+ドリュウズに対しては地震で削りを入れて後発のローブシンで縛る動きが強いです
これらはあくまで一例ですが、相手がどのような選出をしていても一定以上の立ち回りをすることができます
→
リザードンはキョダイゴクエンによる後発ドリュウズの襷潰しによってこちらのドリュウズやローブシンの攻撃と合わせて落とすと言った動きや、相手のドリュウズの後出しを抑制し、トゲキッスの処理を遂行しやすい点、ジェット+地震でウインディを縛れる点が優秀ですが、この枠がトゲキッスであれば相手のドラパルトに厚くすることができ、ドラパルト+トゲキッスの初手に対してより強く出ることができると考えました
トゲキッスだとウインディが型によっては少しめんどくさいですが、ミロカロスを採用しているため選出やバークアウトを抑制できることも理由です
③ダイマックスタイミングによる構築不利の克服
最近は構築によってダイマックスを切るタイミングが概ね決まっています
初手にダイマックスする構築には、サマヨール+珠ミロカロス(カ・エールパ)やトゲキッス+珠水ロトム、ジュラルドン構築などがあり、キョダイリザードンやキョダイラプラスの構築も、ダイマックス技の性質から初手にダイマックスすることが多いです
他のパターンでは一昔前に流行したドリュウズ+トゲキッスなどの積み技をしてからのダイマックスを狙う、初手ではなく2ターン目などに時間差でダイマックスする構築や、ウインディの鬼火やバークアウト、オーロンゲの壁、欠伸ポケモンなどを駆使した後発ダイマックスが可能な構築、そもそもそれをコンセプトとして組まれた構築も存在します
この構築はその分類上、前者の先行ダイマックス構築になります
・後攻ダイマックスに対するメタ
とぐろミロカロスが相手の後発ダイマックスに対して強い性能をしており、前述した通りこの構築の動きの1つとして、壁オーロンゲの脱出先であるミロカロスにダイジェットのバフをかけ、とぐろを巻くで要塞化するというものがありますが、このようにして先に要塞ミロカロスを完成させておけば、相手がダイマックスを温存してきたとしても常に上からの催眠術で相手の後続ダイマックスにリスクをつけることができます。こうしてアドバンテージを保持し逃げ切る動きが可能な点は、この構築のような先行ダイマックス構築に理想的です
・初手ダイマックスに対するカウンター
逆に相手が自分と同様に初手でダイマックスする構築だった場合は、脱出ボタンのトリックで強制的にダイマックスポケモンを裏に戻すことで有利な殴り合いに持ち込むのを狙います
ベタなので成功率は高くありませんが、現環境はキョダイラプラスを筆頭に先発ダイマックス構築の多くは見た目で判断することが可能なので、この動きがある程度は成立します
猫騙しやこの指止まれで妨害された場合でも、最低限対等に殴り合いを実現できるように組んだので成功しなくても問題はなく、例えばオーロンゲ方向に猫騙しをされてトリックや壁が不発になったとき、脱出先をミロカロスではなくドリュウズにすることでドリュウズにダイジェットのバフをかけ、上からの地震で即座に切り返す動きが強いです
ローリスクハイリターン、なおかつ基本選出でも実現することができるのが良いです。オーロンゲの技スペを1つ割くだけの価値はあります
このように前述した立ち回りはどちらもトゲキッスにダイマックス権を使っても実現可能なため、相手にダイマックスするポケモンを選ばされることがありません
そのこともあり本構築では8割以上の試合でトゲキッスにダイマックス権を使うことを想定して組むことができたため、襷ドリュウズ、ローブシン、とぐろ催眠型ミロカロスといった非ダイマックス状態で性能が保証されているポケモンを多数採用することができ、アイアントを抜いたアイアント構築のような見た目をしていますが、見た目以上のパワーとシナジーを実現することができました
④どの相手にも勝てるアプローチを用意する
この構築における催眠ミロカロスのような、構築相性不利を不明確にする要素を加えることで、本来なら対応不能なマッチングや状況に陥っても確率依存で無理矢理対応できるようにしました
催眠ミロカロスは上振れを狙うことができるポケモンでありながら、有利なマッチングではとぐろを巻くことで(急所は怪しいけど)勝率を下げることなく安定させることができるため、勝率の安定に明確に貢献できるポケモンだと感じました
vs←
例えばこの構築では相手のミロカロスに明確に強いポケモンがおらず、特にダイマックスしてくる個体は処理が困難になりがちで、しかもカ・エールパなどのミロサマヨの並びでお見通しでオーロンゲの持ち物がバレてしまうと、それに加えて脱出トリックも狙うのが困難です
このような並びに対してはミロカロスと、相手のミロカロスのダイマックスを誘うためにドリュウズを初手に選出し、積極的に催眠術の上振れを狙います。必要であればダイアース、スチルでミロカロスの耐久を上げて詰め切るのも狙えます
個体詳細
強運 / 弱点保険
控えめ H244 C164 S100 / 191-×-115-177-135-113
エアスラ マジシャ 火炎放射 守る
・配分
トゲキッスはSを伸ばすメリットも落とすメリットもあり、最も調整に悩んだポケモンです
・Sを伸ばすメリット
トリック+ダイジェットを上から通す範囲が広がる
ジェット後に上を取れる範囲が広がる
・Sを下げるメリット
相手のロトムなどの技を受けて弱点保険発動後に行動できる
オーロンゲが脱出したあとに行動することで、脱出先にジェットのバフをかける動きの成功率が高い
耐久、火力に多めに配分できる
素早さラインの候補として他に+1でアイアント、インテレオン、準速ドラパルトのいずれかの抜きや、最速ギルガルド抜きなどの調整をしようかとも考えましたが、今回はSを伸ばしすぎず、脱出トリックの仮想敵である準速ラプラス抜き調整程度に抑えました。+1で100族や100族抜きのHAドラパルト、+2でスカーフ準速ヒヒダルマなどを抜くことができます。トゲキッス+珠ロトム構築のメジャーなロトムの素早さに114があるので、これより遅く行動できます
・技構成
この構築におけるトゲキッスが他のポケモンを介護する構築ではないこと、ふくろだたきなどの味方殴りギミックに対してはオーロンゲの脱出トリックで対策可能なことからこの指止まれを採用せず、代わりに守るを採用しました。今となっては守れないキッスが考えられないほどに強いです
・特性
ダイマックス率が高いため、より恩恵を受けることができそうな強運に変更しました。どちらも使いましたが、あまり変わらないので好みでいいと思います
悪戯心 / 脱出ボタン
慎重 H244 B188 D76 / 201-140-109-×-115-80
イカサマ トリック 光の壁 リフレクター
・配分
猫騙しを採用していないオーロンゲは同族を意識する必要性を感じなかったため耐久に振り切りましたが、同じ60族であるニンフィアの電光石火やラプラスの氷の礫よりも先にトリックを決めたい場面を想定してSに振るのも悪くないと思います
この配分のオーロンゲの耐久は以下の通りです(参考程度に)
・陽気ドリュウズのダイスチルをリフレクター込みで耐え
前者はニンフィア+ドラパルトなどの並びに壁でなく石火弱保の動きを見たトリックから入ることができ、後者はドリュウズ入り構築に対し、ダイスチルを耐えることによってミロカロスへ繋ぐことの重要性から耐え調整を施しました。いずれにしても何かしらの技を耐えることがミロカロスへのバフに関係してくるため、両方面の耐久を伸ばしました
・技構成
技構成は隣のトゲキッスと裏のミロカロスをサポートする2種類の壁、コンセプトのトリックを確定
残りの1つの技は電磁波、挑発、嘘泣きなどの候補はありますが、なんだかんだ攻撃技がないと不安なのでイカサマを採用しています
ドラパセキタンザンやふくろだたき+ウインディ構築を始め、味方殴りによって成立するギミック構築には味方殴りより先にトリックでボタンを押しつけることで対策可能です
勝気 / ウイの実
臆病 H244 B12 S252 / 201-×-101-120-145-146
濁流 催眠術 とぐろを巻く 自己再生
・配分
ミロカロスは上から催眠やとぐろを撃てると強いイメージがあったため、+1でドラパルトを抜くことができる最速を選択しています
変更案としては、構築がジェットのバフ性能に優れているため実数値108程度の2回以上のバフを前提としたHBもしくはHDなどの耐久厚めが候補になると思います
・備考
命中率ランクの仕様として、ポケモンwikiによると1ランク上昇するごとに技の元の命中率の1/3が増加していく、つまり3/3→4/3→5/3と上昇していく仕様により、
濁流であれば+1、催眠術であれば+2で必中になります
僕は使うまで知らなかったのでとぐろ催眠される度に一喜一憂(なお一憂だけ)してました。悲しい
・持ち物
持ち物は食べ残しと回復木の実、タラプからの選択だと思っていますが、まずタラプを採用しなかった理由は「ロトムなどの特殊アタッカー相手に粘る展開はタラプが発動しても長期戦を強いられ急所、麻痺、悪巧みなどで突破される可能性から期待値が低い」という点があり、食べ残しと回復木の実の大きな違いに遅効性と即効性の違いがあると思いますが、「とぐろを巻くを積んでいるターンがミロカロスの最も隙を生むターンだと考えているため、食べ残しはその隙を補うには不適切である」という点から、即効性のある回復木の実を選択しました
逆に、食べ残しが機能する長期戦においてはすでにとぐろを巻くことができているのを想定すると、十分な物理耐久と必中の催眠術により自己再生だけで間に合うと判断しました
元々の信頼がないことと、ジェットのバフをかけれることもあり「空振り保険」は候補外です
・技構成
水技が濁流である理由は、熱湯の場合「意図しないタイミングで火傷を引いてしまい催眠術が無効になり勝てなくなる可能性」があり、ハイドロポンプの場合「PPの少なさから相手を倒しきれない可能性」があると踏んだからです
濁流は範囲技であること、命中ダウンによる上振れを狙えることがメリットですが、意図せず弱点保険バンギラスに触れてしまいやすいことがデメリットです
ここではあまり語りませんが、僕は濁流という技の相当なアンチで、特に上振れが狙える技と認識している人が理解できませんでしたが、今回のミロカロスはとぐろで下振れを減らせますし、それなりに耐久が高いため追加効果を引くまで、そして実際に技外しが発生するまでに十分な試行回数が稼げることからも、上振れ技として機能すると判断しました
型破り / 気合の襷
陽気 A252 D4 S252 / 185-187-80-×-86-154
・持ち物
この構築では壁を採用していることもあり、ドリュウズは素の耐久がそこそこあるため襷での採用はもったいないといった考えもあると思います
しかし僕はそう考えてはおらず、今の環境においては襷が絶対的に強いと思います。前述したバンドリへの運用でも襷である必要がありますし、実際の発動率も高いです。そもそも襷以外に持たせて強いアイテムがほとんどありません
ドリュウズを襷で採用しない構築は、ドリュウズのダイマックスをメインに想定した構築、対ジュラルドンなど特殊な役割対象に絞り採用された構築などに限られると感じています
・技構成
型破りドリュウズはロトムに有効打を持てる点が大きく、地面、鋼で技範囲が完結していると感じたため地震と10万馬力の両採用となっています
すなかきと比較してダイロックの必要性も薄く、ロックブラストが刺さる構築のバタフリーはそもそもキツくないためそこまで採用価値がありません
そのため岩技を持たせる場合は基本的に対リザードン専用となります
鉄の拳 / 黒帯
意地っ張り H84 A252 D172 / 191-211-115-×-107-65
・持ち物
黒帯を持たせることによって、マッハパンチでバンギラスやヒヒダルマを、ドレインパンチでダイマックスバンギラスを縛れる性能を評価して黒帯で採用しました。ダイジェット込みで大体のバンギラスを抜けるなど地味に恩恵を受けやすいため、最遅ではなく意地っ張りでの採用となっています
・技構成
サブウェポンには構築的に課題であるリザードン、ミロカロス、ブルンゲルなどを意識した雷パンチの方が、対ドラパルトでしか恩恵を受けない冷凍パンチより優れてると感じたためこの技構成となっています
先制技であるマッハパンチは、脱出トリックと重ねてリザードンなどの速いダイマックスポケモンを行動させず対応できるのが地味に偉いです。どうしようもない時に狙います
この枠はバンドリへの遂行速度に固執しないのであれば、対カ・エールパやスイッチトリルへの勝率向上を見込めるボディプレスナットレイも候補に上がると思います
威嚇 / こだわり鉢巻
陽気 A252 B4 S252 / 165-162-101-×-100-161
・ウインディの採用と型選択
この構築で唯一、明確な採用理由を持たないポケモンです。最初ウインディを選択した理由は直感で、対アイアントへの誤魔化し以外に仮想敵もいませんでした
しかしながら実際の試合ではミロカロスやローブシンの刺さりが悪いマッチングに高確率で刺さっていたためかなりの活躍を見せました
HSサポート型とアタッカー型ウインディの2択でアタッカーを選択した理由として、後発に置いて強いかどうか、というのがあります。アタッカー型のウインディの方が遥かに後発で強く、自分はHSウインディは後発ダイマックスと相性がいいポケモンとも考えていることからも、先行ダイマックスがコンセプトの本構築ではアタッカーを選択しました
立ち回りの1つとして後発ダイマックスを取り入れHSでの採用も考えましたが、例えばオーロンゲ+ウインディで選出した場合、オーロンゲが脱出で早期に裏を降臨させてしまうため十分に粘ることが難しく、この立ち回りが破綻しやすいことから考えから消えました
ちなみに、このコンセプトを取り入れるとしたらオーロンゲの持ち物は粘土以外ないと感じました。過去に後攻の尻尾トリックやリリバなども考えましたが、粘土でないと相手がダイマックスを割いてこない時のアドバンテージの取りにくさを特に感じますね。こうすると明確に弱点ができてしまい、相手が勝ち方を知ってれば負けてしまうというのが持論です
選出
基本選出
+など
・選出のポイント
先発はオーロンゲ+トゲキッス、ドリュウズ+トゲキッスのどちらかが多いです。後発には普段必要なポケモンと刺さってるポケモンを選択しています。オーロンゲを後発で出すことは少ないです
6匹に幅広く役割を分散させたスタンダードなので、相手によって大幅に選出を変えることも多くあります。具体的な試合の流れや相手視点での思考を想像しながら選出しましょう
例えばふくろだたきパーティに対してトリックを狙う場合、トゲキッス+オーロンゲだとこの指止まれをケアしてふくろだたき+ダイマックスの動きをされないなどが考えられます。そのため敢えてトゲキッスを出さずにふくろだたきを誘うなど、基本選出に拘らないことが多々あります
戦績
・3/19から3/27現在までほぼ1桁維持
・3/24 瞬間1位達成
約50位から使用し、35-5くらいでした
(正確な試合数はわからないため、過去の戦績スクショから概算)
また、ランクマの他に大会でも使用したので、その結果を下に記載しておきます
・BO3チーム大会 さぁすけ杯で使用
予選→本戦1回戦 個人合計8-0 ベスト8
・BO3大会ガラルALで使用
(途中から使用)後期予選→決勝戦 合計6-2 準優勝
※4/1更新
S4最終7位